区々たる成敗は且く論ずるを止めよ
千古惟だまさに意気を存すべし
是の如くして生まれ是の如くして死す
罪人また布衣の尊きを覚ゆ
死刑宣告之日偶成
(明治四十四年一月十八日)
<大意>
こまごまとした成功失敗について、今あげつらうのはやめよう。
人生への意気込みを捨てぬことこそ、古今を通じて大切なことだ。
このように私は生きてきて、このように死んでいくが
罪人となってあらためて無官の平民の尊さを覚えることができた。
(神戸大学名誉教授 一海知義先生の解釈による)
Copyright
幸徳秋水を顕彰する会
All Rights Reserved